捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました


それからも、よっぽど仕事が立て込まない限り、はっきりとした関係が解らないまま、週末は祥吾さんと過ごしていた。
昨日も結局朝方まで一緒に過ごしてしまい、私は少し重たい身体を奮い立たせて秘書課へと足を踏み入れた。

「おはよう。紗耶香、なにか調子悪そうじゃない?」
秘書課の先輩である結城真緒さんの言葉に、私は苦笑する。
気を失って眠ってしまい、早朝家に送ってもらったなど、口が裂けても言えるわけがない。

「そうですか? 元気ですよ」
答えた私だったが、結城さんはジッと私の顔を見る。

「そう? なんか顔色悪いわよ。ちゃんと食べてる?」
その言葉に、きのう祥吾さんから言われたセリフを思い出す。『最近あまり食べなくないか?』自分では気づいていなかったが、確かに食欲が落ちている気もする。

「少し胃腸が弱っているんですかね」
曖昧に答えた私に、結城さんはクスリと笑いながらとんでもないことを口にする。

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