捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました

「頑張ってくれてありがとう」
「え?」
その言葉に驚いて顔を上げれば、専務と鏡花さんが私を見ていた。

「そんな大変な中、完ぺきに秘書の仕事をしてくれた」
その言葉にとうとう涙が零れ落ちる。こうして誰かに認められたかったのかもしれない。ずっと自分を偽って、がむしゃらに生きてきた。昔だって私は私なりに、必死に仕事をしてきた。それなのにあんな風にやめなければいけなかった。それが本当は悔しかった。
そんな私に鏡花さんがハンカチを渡してくれる。

「どんなことがあっても私たちは紗耶香ちゃんの見方だから」
鏡花さんの言葉に、私は嬉しくなり泣き笑いの笑顔を見せた。
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