捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました

翌週から、本格的に私の仕事に東和インターナショナルとの仕事が追加された。
東和との仕事を避けることも提案されたが、結局答えを出せないまま、仕事に着いている。
専務からの指示で各所に流通やコストなどを依頼するとともに、私の方でもここ数年の東和の経営状態を調べる。

「専務、これを」
資料を持って専務に渡すと、表情が険しくなるのはわかった。その理由は私も資料を作っていてわかっており、三年半前を思い出していた。

「この年だけ経営が悪化した理由、心当たりある?」
ちょうど私がいた年だという事が解っているだろう専務に、私は小さく首を振る。

「私がいたときまではかなり順調でした」

「そうか。その後か」

「あっ」
もうすでに記憶の奥底にしまい込んでいたが、結城さんの言葉が頭をよぎる。

「どうした?」
声を上げた私に専務が、何か心当たりがあるのかと視線を向ける。
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