捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました
「瑠偉、初めまして。俺は祥吾だ」
「しょうーご?」
結構人見知りをする瑠偉だが、すんなりと祥吾さんを受け入れているようで、驚きとともに、血のつながりのようなものを感じて切なくなる。
「これから会うことが多くなるから、覚えておいてくれるか?」
「うん、いいよ」
いつもより抱かれている位置が高く、瑠偉が私を見下ろすように「ねーママ」とにこりと笑う。
その光景になぜか涙がこぼれそうになるのを耐えると、瑠偉を奪うように抱きしめ祥吾さんに背を向ける。
どういうつもりでまた会うといったのだろう。
初めて父親に抱いてもらった瑠偉を見て、気持ちがぐちゃぐちゃになっていく。
この気持ちをなんて表現していいか自分でもわからなかった。本来父親がいて欲しいそうは思っていたが、なぜか瑠偉をとられてしまうのではないかという恐怖も感じた。