寄り添う花のように私はあなたの側にいたい
「見返りとは違う?じゃあ、どういう意味で小花を連れて行くんだい。」

「僕の、大事な人にしたいんです。」

母にはっきり言った小沢さんの言葉に、私は顔が赤くなった。

「結婚するって言うの?」

「僕はまだ、結婚を考えていません。」

「という事は、妾にするのかい?増々反対だね。」

母は、相変わらず鋭い目で、小沢さんを見ている。

「私も、そういう身分でね。妾がどんなに惨めな生活をするか、分かってるつもりです。娘には、同じ思いをさせられません。」

「小花さんに、惨めな思いはさせません。僕の屋敷で、一緒に暮らします。」

はぁーっと、母はため息をついた。


「どうしてそんなに、小花がいいの?」

「一目惚れだからです。」

私は小沢さんの方を見た。

こんな美しい人が、私に一目惚れ?

有り得ない。

きっと、母に認めて貰えるように、そういう設定しているだけなんだ。

「……小花さんのお父上は、貴族の橋本雄一さんですね。」

「どうしてそれを!?」

「この辺で一番力のある貴族と言ったら、橋本さんしかいませんよ。」

弱みを握られたように、母はしゅんとなってしまった。
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