寄り添う花のように私はあなたの側にいたい
次の日、父から小沢家へ荷物が届いた。

「小花様。父君からお届け物です。」

「はい。」

徳次郎さんに言われ、戸を開けると、女中の人が次から次へと、荷物を運んできた。

「うわっ!これは何?」

開けて見ると、着物や鞄、履物、化粧道具まで入っていた。

「一足遅い、嫁入り道具という訳ですか。」

「嫁入り道具……」

あの父が、何もかも用意してくれるなんて、なんだか信じられない。

「明日からは、その古びた着物ともお別れですね。」

「ですね。」

これはこれで気に入っていた物だけど、この屋敷には似合わない。

ここはお父さんに甘えて、新しい着物を着るしかないわね。


「そして、小花様。保様がいらっしゃらない日中は、何をなさろうとしてましたか。」

「えーっと……」

徳次郎さんの質問に、戸惑ってしまった。

本当に何も考えてなかったんだもの。

「……特に何も。」

「では、私の元で、花嫁修業をして頂きます。」

「花嫁修業!?」
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