愛され王女は王の道をゆく
レオナルドに連れられて、アナスタシアは騎士団本部へと出向いていた。
もっとも、アナスタシアは騎士たちのことは知らずとも、騎士団幹部とは顔見知りのため、特にレオナルドの同行がなくとも顔パスで中には入れる。
レオナルドと共に来たのは、単に騎士団全体を把握している彼に、気になった騎士の解説でもして貰おうと思ってのことだった。
広間で模擬刀を振るう騎士たち。王国の騎士だけあって、誰もが迷いなく剣を振るう。
ふと、そこで一人の男を見つけた。
「レオ、あの影で寄りかかってる男は?」
「ん? ああ、彼ですか。流石です姉上。
早速、いい人材を見つけたようで」
つまらなそうに訓練を眺めていたレオナルドが、アナスタシアの指した人物を見て笑顔を浮かべる。
どうやら彼は、レオナルドの興味を引くだけの何かを持っているらしい。
「いえ、別にそういうつもりはないんだけども……なんて言ったらいいのかしら?
爪を隠していると言うより、脱力した感じ?」
「そういうところですよ姉上。つまり、そういうことです」
レオナルドはそう言うが、アナスタシアには何のことかさっぱりだった。
なおも、レオナルドは続ける。
「彼は騎士団でも、トップクラスの実力を持つ見習い騎士です」
もっとも、アナスタシアは騎士たちのことは知らずとも、騎士団幹部とは顔見知りのため、特にレオナルドの同行がなくとも顔パスで中には入れる。
レオナルドと共に来たのは、単に騎士団全体を把握している彼に、気になった騎士の解説でもして貰おうと思ってのことだった。
広間で模擬刀を振るう騎士たち。王国の騎士だけあって、誰もが迷いなく剣を振るう。
ふと、そこで一人の男を見つけた。
「レオ、あの影で寄りかかってる男は?」
「ん? ああ、彼ですか。流石です姉上。
早速、いい人材を見つけたようで」
つまらなそうに訓練を眺めていたレオナルドが、アナスタシアの指した人物を見て笑顔を浮かべる。
どうやら彼は、レオナルドの興味を引くだけの何かを持っているらしい。
「いえ、別にそういうつもりはないんだけども……なんて言ったらいいのかしら?
爪を隠していると言うより、脱力した感じ?」
「そういうところですよ姉上。つまり、そういうことです」
レオナルドはそう言うが、アナスタシアには何のことかさっぱりだった。
なおも、レオナルドは続ける。
「彼は騎士団でも、トップクラスの実力を持つ見習い騎士です」