はじめてのカレカノ
そこへ白井くんが私のキャリーケースを拾って持ってきてくれた。
「立花さん、落とし物」
「あっ、白井くん。ありがとう」
白井くんは寝ころんだままの翔に向かってお辞儀をした。
「先輩、すみませんでした。立花さんには振られたので、俺のことは気にしないで下さい」
「白井くん・・・」
翔は無言で白井くんを睨んでいる。
「じゃ、帰ります。またね、ゆ・づ・き」
し、白井くーーん!最後に爆弾落として行かないでーーー
「んあ?ゆづき?」
そりゃ、翔が反応するよね。
名前呼びはダメって白井くんが言ったのに。
これから先も白井くんには振り回されそうな予感がするよ。