はじめてのカレカノ

「翔、旅行中は色々ごめんね。反省してます」

翔は何も言わず私の肩を掴んで翔の方へ寄せた。

「結月は不可抗力だったんでしょ。そんなの分かってる」

「翔、私を信じてくれてありがとう」

「ムカついたけどな。俺は大人だから大丈夫だ」

「その割にはメールも電話もくれなかったよね」

「結月がそれを言うか!」

「ごめん」と言いながら翔を上目使いで見上げると、

「結月からしてくれたら、許す」

そう言って翔はいつかのようにココと唇を指した。

私は覚悟を決めて座っている翔の前に立った。

急に立ち上がった私に驚いている翔。

私は腰を屈め、顔を少し斜めにし、翔へキスをした。

唇が離れると

「ゆ、結月、こんな技どこで覚えた!」

「ばか翔!そんな事聞くな!」

そう叫んで私は真っ赤になった顔を両手で覆った。
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