はじめてのカレカノ

家に入ると陽人が帰っていて、お土産のキーホルダーと紅芋タルトを渡した。

「サンキュー、姉ちゃん。旅行楽しかった?」

「うん、とっても楽しかったよ。陽人には心配お掛けしました」

「アイツとは大丈夫なんだろ?」

「大丈夫だよ。明日、翔のお宅にお邪魔することになったの。ご両親にご挨拶したくて私からお願いしたんだ」

「順調に進んでんだな。良かったよ。弟に心配掛けさせんなよな」

「うん」

さぁ、私は明日の準備をしなきゃ。

着ていく服と、お土産と、そして私自身も磨かなきゃね。
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