はじめてのカレカノ

「本当に翔にはもったいないわ。翔が意地悪したら私たちに教えてね。怒ってあげるから」

「その時はよろしくお願いします」


お母さんの体調は良くなっているようで、本当に良かった。

翔とご両親も仲良しだし、私も将来はここの家族になれたらいいな。

なんて、将来の事を考えるなんて気が早いかな。

「結月さん、いつでも遊びにいらしてね。翔が家にいない時でも構わないのよ。ふふふっ」

なんてお母さんに言っていただいて、見送りをしてもらった。

「翔、素敵なご家族だね。私もいつか翔の家族になれるかな」

「俺、結月んちの家族になってもいいぞ。結月の家族だって楽しいだろ」

「ふふっ。私、ずっと翔のそばにいたい」

駅までの帰り道、幸せな気持ちで歩いた。
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