平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
思わず一緒くたに抱き締めたら、腕の中で数頭の幼獣がきゃっきゃっテンションを上げて、もふもふ動いた。

柔らかい、温かい、幸せすぎる。

他の幼獣たちも、ぐりぐりと頭をリズに擦り付けた。ぴょんっと背中に飛びついて、ぺろぺろと頬を舐めたりする。

「今日も、お昼寝をしたあとでブラッシングをしましょうね」

「みゅーっ!」

そう愛らしい幼獣をなでくりしながらも、リズはポケットに咄嗟にしまった手紙をチラリと思う。

「団長様、何か対策は考えてくれているのかしら?」

両陛下と公爵家に続いて、前グレイソン伯爵からも手紙が来た。

恐らくジェドのもとにも、両親から届いていることだろう。たぶん愛情があるからこその、小言もしっかりと添えて……。

そう、以前会った際のことを思い返していた時だった。

――不意に、獣がドゥッと地を駆け、その大きく白い身体で風を切る音が鼓膜を震わせた。

リズは、幼獣たちの賑やかさの中でピクッと反応した。

彼女が赤紫色(グレープガーネット)の目を向けると、続いて幼獣たちも「んみゅ?」と耳を立てた。

「リズちゃん、ちょっといいか!?」

その数秒後、幼獣舎の扉前に騎獣した獣騎士が現われた。

わざわざ相棒獣に乗っての敷地内の移動だ。それに加えて焦ったような表情に、リズは急かされて立ち上がる。

「どうかされたんですか?」

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