平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
リズは、振り落とされないようしがみついていた。ジェトがかばうように後ろから抱き締めて支えてくれている。

「少年には突っ込むなよ!」

「ふん!」

分かっていると応えるように、カルロが鼻を鳴らした。

そのもふもふとした身体にしがみつきながら、リズもどうにか前方を見据え続けていた。風が勢いよく顔にあたる。

「あっ、カルロあそこよ!」

思わず片手を離して指を差した。

乗りこなすジェドが、すぐにカルロをそちらへと向かわせた。何本もの木々を彼はくぐり抜けて突き進んだ。

やがてカルロが止まった。コーマックたちの相棒獣も、やや遅れて後ろから合流する。

「カ、カルロ、マジで速すぎでしょっ」

「びびった! マジでびびった! 本気で置いていかれるかと思ったよ!?」

「ごたごた言っている場合か」

先に飛び降りたジェドが、説教の声を投げながらリズをカルロから下ろした。

獣騎士団で怒らせると二番目に恐い上司。コーマックに無言で目を向けられたトナーたちも、慌てて相棒獣から降りる。

向こうに、ふらふらと歩くシモンが見えた。

「待って!」

リズは目に留めた途端走り出した。ジェドが「お前はっ」と舌打し、コーマックたちや相棒獣たちと追い駆ける。

私服のスカートが走りづらい。それでもリズは駆けた。手前にあった膝丈の雑草を力任せに突き進む。

「シモン君!」

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