平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
「たとえば、俺も撫でてみるとか」

「えぇ! 団長様に『よしよし』するとか無理ですよ!?」

「カルロを撫で回す方が、普通はハードルが高いと思うんだけどな」

獣騎士団で唯一の女性団員であるリズは、非戦闘員だ。それでいてカルロは、所属しているどの白獣よりも大きくて威圧感があった。

「まぁまぁ。団長も、そのくらいにしてやってください」

副団長のコーマック・ハイランドが、そこで領主仕事もあって今日まで落ち着かないでいたジェドに口を挟んだ。

ジェドとは、またタイプの違う美男子だ。

柔和な雰囲気の端整な顔立ち、優しい目。性格は正直で、『理想の上司ナンバー2』と言われて人気もあった。

彼がリズを落ち着かせるように、遠慮がちに微笑を浮かべた。

「今回の件ですが、僕らも初めてのことで面食らっているんです。一体どういうことなのかと、先程部下たちの一部を含めて話し合っていところですよ」

「白獣の幽霊、ですよね?」

リズは、カルロから手を話しながら改めて確認する。コーマックが浅く頷き返すのを見て、再び心臓がドクドクしてきた。

「な、なんで、そんなことに」

思わず呟かれるも、リズの言葉は続かない。

――死んだ白獣の幽霊が、村で騒ぎを起こしている?

つい先程、呼びに来た獣騎士から聞かされた内容を思い返した。頭の中が混乱してくると、ジェドが「落ち着け」と小さく息をもらした。

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