平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
「お前が強く動揺したら、またコーマックが考え込みそうだ」

「あっ。す、すみません」

謝るリズに続いて、コーマックも悩み込んだ顔で「すみませんでした団長」と小さな声で謝罪した。

「まぁいい。急ぎ書かれた手紙のせいで詳細がなく、内容に不明瞭な点が多いもの原因だろう。これが先程届いた依頼だ」

ぱさり、とジェドが執務机の上に手紙を置いた。

村で騒ぎが起こり始めたのが、先月のことだ。行き来する山で金銭の恐喝と、獣騒ぎが起こったという。

「え、待ってください。――金品強奪なら山賊では」

「詳細は書かれていないが、それに関しては俺たちの方ですでに憶測が一つ立っている。まぁ、とりあえず『獣』のことだ」

ジェドは、冷静な口調で話を続けた。

麓近くで畑が荒らされ、停めてあった人力式農道具が倒された。そして猪にも耐えた村一番の水車が壊される事件が起こる。

村人たちにとって、その水車は農業の生命線だった。

第二、第三の、生活にも関わる水路まで何かあっては困る。

「そこで姉妹町へ相談し、事件は村の外へ明るみになったわけだ」

町から支援物資と共に人材が送られ、急ぎ修理が行われた。

村のため調査隊も派遣され――そこで『白獣ではない山の獣に、白獣の亡霊が憑いている』と推測したらしいのだ。

「実際に目撃したようだな。なんでも、かなりバカデカい獣だったらしい」

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