平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
リズは、躊躇なく『偉そう』と言った下りに緊張感が飛びかけた。

ジェドの口から「あ?」と低い声がこぼれ落ちる。怖いもの知らずなのかと、トナーたちもざわついた。

「お前、すげぇなぁ」

「ぶっ。確かにあたってる」

「笑い事じゃねぇよ……つか、団長の黒いオーラをものともしていないな」

「生意気さが勝る年頃って、ほんと最強だよなぁ」

自由奔放で好き勝手な部下たちだ。最後のぼやきを聞いたコーマックも、思う顔だった。

「とにかく、取引きだ」

シモンが気を取り直したように告げた。

「山狼も元気になるんだろ?」

「亡霊をどうにかすれば、元気は戻るだろうな。魔力を無理やり持たされて使わされている状態だから、身体にダメージがきているだけだろう。お前と同じだ」

「ふうん。よく分かんないけど、亡霊ってそうなのか。なら、」

その時、リズはハッとして彼の肩を掴んだ。シモンが驚いたように灰青色の目を向ける。

「なんだよお姉さん、いきなりでびっくりするじゃん」

「違うのよ。魔力を繋げられるのは、白獣だけなの」

「え?」

「この国で、魔力を持っているのは白獣だけなのよ。意志を心の中で伝えられて〝空だって飛べる〟のは、あなたが魔力を繋げているせいなの」

リズの手を、シモンがふらりと払う。

< 150 / 192 >

この作品をシェア

pagetop