平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
――バキリ、と強靭なあごで巨木が半ば引きちぎられた。
確実に喰おうと噛み付いてきたのだろう。その状況を察した全員が、さーっと血の気を引かせた。
「う、嘘だろ。だって、今まで喰われそうになったことなんてなかったのに」
青ざめたシモンが、弱々しく首を振りながら狼狽した。
すると獣騎士の一人が、彼の腕に掴みかかった。
「いいから、こっちに来い!」
「お前が移動しねぇと、リズちゃんも動かないだろうが!」
その間にも、リズはジェドに「こっちへ」と呼ばれた。獣騎士たちがシモンの身柄を確保し、全員が速やかに大型獣から離れる。
その時、亡霊がゆらりと立ち上がった。
改めて目にしたその姿は、同じ白獣とは思えないほど威圧的だった。
「随分大きな白獣だ」
「にわかには信じられませんが、カルロよりも少し大きいです」
場に緊張が走る。リズを背にかばうジェドの隣で、答えたコーマックも対応に迷う様子で剣の柄に手を置いている。
その時だった。亡霊が、口から黒い霧の滲む吐息をこぼした。
《白獣が受け入れた、娘》
低く、野太い声に全員が驚いた。一瞬、耳が変になったんじゃないかとリズも思ったが、顔を見合わせて自分たちが間違いでないことを知った。
「しゃ、喋ってますけど」
思わずリズは脈絡もなく言った。
ジェドも半ば信じられない表情だった。
「俺にも、聞こえた」
確実に喰おうと噛み付いてきたのだろう。その状況を察した全員が、さーっと血の気を引かせた。
「う、嘘だろ。だって、今まで喰われそうになったことなんてなかったのに」
青ざめたシモンが、弱々しく首を振りながら狼狽した。
すると獣騎士の一人が、彼の腕に掴みかかった。
「いいから、こっちに来い!」
「お前が移動しねぇと、リズちゃんも動かないだろうが!」
その間にも、リズはジェドに「こっちへ」と呼ばれた。獣騎士たちがシモンの身柄を確保し、全員が速やかに大型獣から離れる。
その時、亡霊がゆらりと立ち上がった。
改めて目にしたその姿は、同じ白獣とは思えないほど威圧的だった。
「随分大きな白獣だ」
「にわかには信じられませんが、カルロよりも少し大きいです」
場に緊張が走る。リズを背にかばうジェドの隣で、答えたコーマックも対応に迷う様子で剣の柄に手を置いている。
その時だった。亡霊が、口から黒い霧の滲む吐息をこぼした。
《白獣が受け入れた、娘》
低く、野太い声に全員が驚いた。一瞬、耳が変になったんじゃないかとリズも思ったが、顔を見合わせて自分たちが間違いでないことを知った。
「しゃ、喋ってますけど」
思わずリズは脈絡もなく言った。
ジェドも半ば信じられない表情だった。
「俺にも、聞こえた」