平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
「亡霊になったこの白獣、人の言葉が話せるのかっ?」

「そ、のようですね。僕にも言葉が聞こえました」

ぐらぐらした頭を、コーマックが手で支える。

「マジかよ。つかお前っ、知ってたんなら教えとけよな!」

「いや俺も今知ったんだよ!」

「あいたっ、こいつ生意気なっ」

肩を掴んだ獣騎士の足を、シモンが蹴った。

亡霊となったこの白獣は、人の言葉を発せられるらしい。それは耳で聞けたのだが、リズは以前の白獣の女王と似ているのに気付いた。

「保有魔力を使って、話しているんだわ」

リズの声を聞いて、ジェドが「なるほどな」と強がった笑みを口に元に浮かべ、亡霊へと目を戻す。

白獣は、魔力の量によって個体に能力差がある。この白獣は、どの人間とも話せる、のか。

すると亡霊が、顔を上げて一同を見やった。

《左様。私は〝伝える〟ということに魔力が使える》

可能性がないわけではない。察したジェドたちが警戒する中、亡霊がゆっくりと矛先を変え、相棒獣の中で一番大きなカルロを睨んだ。

だが、やがて亡霊が低く呻く。

《面倒なことだ。群れを抜け、白獣として外れたばかりに、同種族との魔力会話ができなくなったとは》

グルルル、と低い呻りが続く。

どうやら保有魔力は、そのように作用することもあるようだ。そして今、この亡霊はカルロたちとは会話ができなくなっている。

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