平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
《古い歴史だ。俺も、詳しいことまでは知らない。……居合わせたということは、この白獣は、恐らくは一千年前の戦士だ》

「一千年!?」

思わず獣騎士たちが叫んだ。

とくにシモン少年の甲高い悲鳴は、よく響き渡った。他の獣騎士たちが互いに口を押さえ合う中、トナーが後ろから彼の口を手で塞ぐ。

一千年、と、さすがのジェドも絶句する。

「……カルロ、それは確かか?」

またしてもカルロが肯定を示して頷いた。見ていたコーマックが、気の遠くなるような長さに額を押さえる。

「そんなこと、あるんですか」

《古いからこそ、亡霊となって蘇れる》

分かるような、分からないようなことをカルロが答えた。

《遠い、遠い昔のことだ。事件があって、群れを離れたモノが何頭かいたとは聞いた》

カルロが静かに切り出した。

《そこにいたのは仲のいい、婚約者と、伯爵と、そして一人の〝娘〟》

「それが、アティーシャ?」

慎重にジェドが尋ねた。

《……そうだ。伯爵家の記録に、その名は残されていないが》

「なぜ黙っていた?」

《当時の伯爵が――領主がそう決めたと聞いた。そして白獣も、話し合ってそうすることに決めた》

カルロは相棒獣たちを見た。

《この中にいる白獣でも、ごく数頭がほんの一部のことを知る程度だ。俺ほどは、知らない》

つまり互いで、どちにも歴史に残さないことにしたの? でも、どうして?

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