平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
見つめるカルロの美しい紫色(バイオレット)の獣の瞳とよく似た、果実みたいに赤紫色(グレープガーネット)の大きな目をパチパチとする。

コーマックが優しく理解を待つ。ジェドが、うっかりピタリと動きを止めたのに気付いて、カルロが尻尾でこっそりその背を叩いた。

「――すまん、カルロ」

「え? どうかされたんですか、団長様?」

「いや、なんでもない」

またしてもジェドが小さく咳払いする。

コーマックは、彼がここ数日あまりリズと時間を過ごせないでいるせいだと知っていた。そして、執務机の引き出しに隠され両親からの手紙も――。

「団長。まぁ、とりあえず頑張ってください。僕らに飛び火が行く前に」

「やかましい」

珍しく、幼馴染同士の空気でジェドがコーマックに言った。

リズがきょとんと小首を傾げると、ジェドが素早く視線を返してきて、普段の強気な表情でビシリと指を突き付けた。

「つまり今回の調査、里帰りがてらの旅行、という形で町を経由して村に入る。お前には、俺とコーマックの調査に同行してもらう」

「えぇぇ!」

――その日、リズは、急きょ里帰りすることが決定してしまった。



◆§◆§◆



中継地点として、リズの村に立ち寄る。

里帰りがてらの旅行という設定で、両親に『先輩を二人連れて行く』ことと、一晩過ごす旨を手紙に書いて送った。

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