平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
決まった出立日まで、やや支度に追われた。

「全然、里帰りの空気じゃない……」

「リズちゃん、頑張れ」

「俺たちも応援してるからさ」

団長直属の幼獣の世話係〝兼〟相棒獣の助手だ。

リズは任務遂行のため、トナーたち獣騎士に励まされながら個人連絡と仕事を頑張った。数日後には、両親から日程が大丈夫である返事が無事に届いた。

その翌日、予定通り出立日を迎えた。

カルロたちに騎獣して近くまで移動し、それから馬車に乗り換えた。

「まだ軍服だが、ここからは騎獣はできない。向こうから見えるからな」

「えぇと、理解しております……」

「それから、俺たちのことは『職場の先輩』だ」

……獣騎士団で一番偉い人と、二番目に偉い人を『先輩』として紹介できるのかどうか心配だ。

座席に一人腰を下ろしたリズは、落ち着かなかった。

内密調査のための任命も不安だが、馬車内の顔ぶれも目に眩しすぎる。

向かい側には、この農村区では見慣れない、バチッと軍服を決め込んだ大人感溢れる美しい男性が二人座っている。

「軍服は、中継地点のこの町で替える手筈か」

「はい。この地方に溶け込める服を用意してくれるようですが、団長、好き嫌いしないでくださいね――いたっ」

ジェドが冷気を放って、コーマックの頭をぎりぎりと抑え付けた。

団長様と副団長様が、この懐かしい空気の土地にいる光景が慣れない……。

< 23 / 192 >

この作品をシェア

pagetop