平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
基本的に、獣騎士は相棒獣とは離れられない関係だ。しかし、軍服を脱いでいる間は、民間人と見分けがつかない状態だった。

そのためプライベート時は、そばに連れない規則も存在した。

軍服も、途中の町で私服へと着替える予定だ。コーマックの相棒獣とカルロは、人目に付かないよう外から馬車を追っている。

自然が溢れたこの土地には、森も多くて姿はよく隠れるだろう。

「村を出て約二ヶ月、かぁ」

リズは、目の前から視線をそらして車窓へ目を向けた。

こんなにも早い帰郷というのも変な感じだった。

別館から本館勤務で、獣騎士団員になってしまった。それから幼獣の世話係に任命され、カルロの教育係になって……。

思えば、色々と起こった濃厚な二ヶ月だった。

故郷の土地ながらの嗅ぎ慣れた空気を、久々に吸いたい気もした。

任務がてらのちょっとした里帰りというのなら、悪くないのかもしれない。懐かしい故郷……じゃなくって!

「うわあぁあぁっ、忘れてた!」

突然叫んだリズに、向かい側にいたジェドとコーマックがびくっとする。

先日、王都で恋人役の任務をやった。それが解決していなかったから、突然の里帰りに胃がキリキリとしていたのだ。

「団長様!」

「な、なんだ」

「この前の任務での『恋人設定』は、こっちの地方まで届いていませんよね? そんなことがあったこと自体、秘密でお願いします!」

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