平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
「は……?」

唐突に口止めを要求されたせいか、ジェドがぽかんとする。

「だから、冗談でも私が恋人であるだとか口走らないでください!」

意思の強さが声にも現われていた。その必死さを前に、コーマックも気圧されている中でジェドは確認する。

「なんで秘密なんだ……?」

「何がなんでも秘密です!」

リズは深刻な様子で、間髪を入れず言い切った。

そんなことになったらと想像して、わなわなと震えてしまう。

その時、そんな彼女を見てジェドが真面目な顔をした。馬車は走り続けているというのに、立ち上がってリズのもとへ向かう。

「リズ、それは一体どういうことだ」

「えっ?」

肩を掴まれて、ぐいっと顔を覗き込まれたリズはびっくりする。

「もしかして貴族の嫁入りがだめだとか、そういう――」

話す彼の顔が、近い。

その凛々しい目は真剣そのもので、リズは心臓がバクバクはねた。

どうしてか、みるみる顔が熱くなってきてしまった。掴まれている肩も熱い。視線だけで鼓動が速まる。

ジェドの話しなんて、全く耳に入ってこなかった。気付いた時には、彼女はジェドの顔を思いっきり押し返していた。

「うぐっ」

くぐもった声が聞こえたが、どうしてか見つめ返せない。

ジェドに触っていると思ったら、ますますドキドキしてしまった。リズは気をそらすように思わず叫んだ。

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