平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
「はい。そこから麓へ、そしてここ二週間は人里内での被害も出ている状況です」

ジェドが、呟きを一つもらして考え込む。

獣と子供が、セットで動いている。

町長から聞けた情報に、リズとコーマックは彼の後ろで視線を交わした。もしかしたら、その子供が獣騎士候補だったりするのだろうか……?

だが『恐ろしい獣』が、本当に白獣の亡霊によるものなのか分からない。

もし事実がそうであるのなら、その可能性もぐっと増すけれど。

「お話を、ありがとうございました」

手短な会談を終え、二つの続き部屋を借りて着替える。

リズは持参してきた荷物の中から、久々に故郷でよく着ていた楽なスカートに着替えた。

窮屈さが途端になくなって、解放感に包まれる。

「こんなに、ひらひらしていたからし」

鏡の前で確認して少し気になった。獣騎士団の方では走ったりすることも多かったけれど、考えてみればこのスカートは不向きだ。

それに、ジェドやコーマックと生きる世界が違うのもよく分かった。

作りが簡単な、柔らかい生地で作られたワンピーススカート。

グレインベルトの町の女の子達の普段着に比べると、かなり質素だ。

獣騎士団の制服を脱いだ鏡の中のリズは、どこの村にでもいそうな平凡な女の子だった。

「……ううん。どうしてそこで気分が落ち込むのよ」

リズは、腰元のリボンがしっかり結ばれているかを確認した。

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