平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
一見して貴族と分かる身なりの紳士だった。波打つ髪を軽くリボンでまとめ、ひどく端整な顔立ちは年齢が分からない。
ジェドが、リズをかばうように腕を出して前に立った。
「ああ、どうぞ警戒なさらず」
金のステッキを地面につけた紳士が、にこっと笑って先に言ってきた。
「私は、こたびの調査の件を知る者です」
「ふうん。とすると、俺の正体も知っているのか」
ジェドが威圧的に問うが、彼は全く気を悪くするそぶりもしなかった。そうする立ち場が当然であるとでもいうかのように答える。
「もちろんです伯爵様。いえ、この場合は、獣騎士団長とお呼びした方が正しいでしょうかね?」
「どちらでも構わない。――今のところ口外しなければな」
「ははっ、それはそうでしょうね。何せ秘密の調査だ。せっかくのご縁ですから、今後長い付き合いになれるよう祈りを込めて、グレイソン伯爵とお呼びします」
つらつらと慣れたように語った男が、作法の挨拶で外套の胸元に手をあて、恭しく頭を下げた。
「初めまして、私の名前はサーチェス・ベルベネット。爵位は子爵になります」
「ベルベネットというと、ここの領主か」
「はい。例のドラッドの町も、私の治めているところになります」
そういえば、超えたことがなかった山の向こうは別領地だった。
ジェドが、リズをかばうように腕を出して前に立った。
「ああ、どうぞ警戒なさらず」
金のステッキを地面につけた紳士が、にこっと笑って先に言ってきた。
「私は、こたびの調査の件を知る者です」
「ふうん。とすると、俺の正体も知っているのか」
ジェドが威圧的に問うが、彼は全く気を悪くするそぶりもしなかった。そうする立ち場が当然であるとでもいうかのように答える。
「もちろんです伯爵様。いえ、この場合は、獣騎士団長とお呼びした方が正しいでしょうかね?」
「どちらでも構わない。――今のところ口外しなければな」
「ははっ、それはそうでしょうね。何せ秘密の調査だ。せっかくのご縁ですから、今後長い付き合いになれるよう祈りを込めて、グレイソン伯爵とお呼びします」
つらつらと慣れたように語った男が、作法の挨拶で外套の胸元に手をあて、恭しく頭を下げた。
「初めまして、私の名前はサーチェス・ベルベネット。爵位は子爵になります」
「ベルベネットというと、ここの領主か」
「はい。例のドラッドの町も、私の治めているところになります」
そういえば、超えたことがなかった山の向こうは別領地だった。