平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
リズは、自分の村を含む一帯の領主と違うことに気付く。そのため、こちら側の村との交流もあまり盛んではなかったようだ。

「実は、この村には私の別邸がありましてね。調査の依頼の件は、ドラッドから事前に知らされてはいたのですが、あなた様が直々に調査を引き受けたと、村長から急ぎの手紙で教えられまして」

そこでベルベネット子爵が、リズたちを見てにっこりと笑った。

「どうです? よろしければ、私の馬車を少しお貸ししましょう。残りの現場は、今から回られるのですよね?」

「情報が早いな」

「まぁ、私は行動派ではないので、協力者を村や町に置いているんですよ」

しれっとベルベネット子爵が答えた。

ジェドが、口角をくいっと引き上げる。だがすぐに表情を人のいい貴族風な美しい笑みに戻した。

「そうか。ぬかりのない奴は、嫌いじゃない」

「ふふふ、私もあなたのことは一目買っていましたよ。損得を考えて動けるところにも信頼を置いています」

はははと二人が貴族同士笑い合う。

あ、なんだか似たような空気を感じるな……と、リズとコーマックは互いに気が合ったらしい二人を見て思った。

「私の馬車が、領地内を回るのは不自然ではありませんから、ご安心を。残りの現場については、我が早馬の馬車でご案内致しましょう」

ベルヘネット子爵が改めて述べると。御者が馬車の扉を再び開けた。

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