平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
それを目に留め、ジェドが尋ねる。

「他にも用件がありそうだな?」

「もしよろしければ、そのあとに少し我が屋敷で休憩していきませんか? 町で手配された馬車の方にも、知らせを出しておきますから」

すでにリズたちの馬車についても、場所を特定してある状況のようだ。

別邸であれば、カルロたちを休ませることも可能だろう。馬車に世話用の荷物も乗っていた。



――そういうことで、彼の馬車で移動することになった。

移動時間も大幅に短縮でき、あっという間に残りの被害現場も確認することができた。

どれも、最初の現場と同じく破損が目立った。

とても大きな獣に破壊されたような惨状だった。まるで人の全てを嫌って、人間の匂いがついている扉や塀をくいちぎった、みたいに。

「ふふっ。まるで怨みでも買ったみたいでしょう?」

リズが抱いた感想を、ベルベネット子爵が楽しげに言った。

別邸にも近い距離だというのに、面白がっているのが分からない。思えば彼は、事件が発生し続けているのに本邸に移動していない。

「恐ろしくはないんですか……?」

「まさか。もしかしたら戦闘獣と呼ばれている今の白獣が、人間の敵だった大昔にあった光景だと思ったら、面白いです」

思わずジェドが、あきれ返ったように息を吐く。

「気楽なもんだな」

「珍しいタイプの人、ではあるかと思います」

コーマックは控えめに感想した。
< 61 / 192 >

この作品をシェア

pagetop