平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
リズは、直前までぐるぐる考えていたことも頭の中から吹き飛んだ。
今にも本気で殴りそうな気配に短い悲鳴を上げる。
「だ、団長様ストップです!」
「マジで殴るのは勘弁してくださいっ」
珍しく即拳を作ったジェドを、コーマックが慌てて止めた。
それから馬車は、ベルベネット子爵の別邸へと向けて走り出した。
十五分ほど木々の中を進むと、緑に囲まれた別荘地が開けた。
そこにあったのは、郷土風の細かな装飾がされた素敵な屋敷だった。彼のプライベートの別荘のようなものなのだとか。
以前、王都で見掛けた屋敷に比べると規模は大きくない。
けれど、リズはカントリーの中の屋敷を本当に〝素敵〟だと思った。
二階建ての建物は、あますところなく繊細に造り込まれて古風な品に包まれているように感じた。
鉄作の一つまで、まるでお伽噺のお屋敷を思わせる。
「ふふ、気に入って頂けて何よりです」
ついリズが言葉も忘れて見つめてしまっていると、気付いたベルベネット子爵がうれしそうに言った。
「私の亡き父もここを好いていましたが、どうも社交界では絢爛豪華な方が好まれるようでしてね。それに君は、目がいいようだ」
「目、ですか?」
「この屋敷の良さに気付いて見つめる者は、少ない。ほら、今にも精霊でも出てきそうな屋敷でしょう?」
だから見つめていたんだろうと言われているようだ。
今にも本気で殴りそうな気配に短い悲鳴を上げる。
「だ、団長様ストップです!」
「マジで殴るのは勘弁してくださいっ」
珍しく即拳を作ったジェドを、コーマックが慌てて止めた。
それから馬車は、ベルベネット子爵の別邸へと向けて走り出した。
十五分ほど木々の中を進むと、緑に囲まれた別荘地が開けた。
そこにあったのは、郷土風の細かな装飾がされた素敵な屋敷だった。彼のプライベートの別荘のようなものなのだとか。
以前、王都で見掛けた屋敷に比べると規模は大きくない。
けれど、リズはカントリーの中の屋敷を本当に〝素敵〟だと思った。
二階建ての建物は、あますところなく繊細に造り込まれて古風な品に包まれているように感じた。
鉄作の一つまで、まるでお伽噺のお屋敷を思わせる。
「ふふ、気に入って頂けて何よりです」
ついリズが言葉も忘れて見つめてしまっていると、気付いたベルベネット子爵がうれしそうに言った。
「私の亡き父もここを好いていましたが、どうも社交界では絢爛豪華な方が好まれるようでしてね。それに君は、目がいいようだ」
「目、ですか?」
「この屋敷の良さに気付いて見つめる者は、少ない。ほら、今にも精霊でも出てきそうな屋敷でしょう?」
だから見つめていたんだろうと言われているようだ。