平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
ジェドは真面目だった。自然と肩を抱かれたリズは、一体どういうことか分からなくて真っ赤になる。

「何がどうなったら『やり直し』になるんですかっ」

「もったいないことをしたな、と」

「い、意味が分かりません!」

リズは、思わずジェドを両手で突っぱねた。

でも『意味が分からない』なんて本当……?

答えた矢先、自分の言葉に対する独白が過ぎった。真っすぐ見てくるジェドの目を見つめ返せないのは、どうしてだろう。

なんだか私服姿のせいで、仕事なんて関係なくこうされているようで――。

そう沸騰する頭で思った時だった。ベルベネット子爵の声が上がる。

「それで、婚約はいつ?」

「ごほっ」

思わずリズは咽た。

「陛下からは、とても仲睦まじいと聞きましたよ」

その声を聞きながら、一気に頭の中は冷えていく。

どうしよう、そういえば婚約の用意までされてしまっていたんだった。しかしジェドが動く気配に、ハッと目を向ける。

「ゆくゆくだ」

「ほぉ、今はまだ明かせられないというわけですか。まっ、みなさんとても楽しみに待っているわけですから、それも当然ですか」

悠々とティーカップを持ち上げた二名を前に、リズはわなわなと震えた。コーマックから向けられている同情の目にも気付かない。

団長様っ、まだその設定を続けるんですか!?

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