平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
あらゆる面から考慮しても、良い提案であるのは間違いない。

カルロたちに配慮して、その場所からの人払いにも協力的だった。

でも……とリズが思っている間にも、ジェドが決定を口にする。小さく息をもらしたかと思うと、素の様子で小さく両手を上げた。

「もういい、そうくどくど口説いてくるな。分かってる。なら、少し世話になる。よろしく頼む」

「ははは、とてもうれしいお返事をありがとうございます。それでは奥の部屋を二つ、ご用意させて頂きますね」

二つ、という言葉を聞いてリズはくらりとした。

察したコーマックが、倒れそうになった彼女の腕に手を添えて支えた。とても思う表情を浮かべている。

「一つは副官殿と相棒獣用に、そしてもう一つの大きな部屋を未来の婚約者とお使いください」

――案の定、ジェドと同じ部屋にさせられてしまった。



◆§◆§◆



それから数時間後、食事も終えて就寝時間を迎えた。

湯浴みを済ませたリズは、ここにくるまでもうずっと緊張しっぱなしだった。用意していたのは私服の寝間着のみなのも恥ずかしい。

こういう衣装を、異性に見られるのも年頃としては意識してしまう。

そもそもまだ婚約もしていないのに、どうして同じ部屋にさせられるのか。貞操概念はどうなっているのだろう?

いや、団長様が私に何かするなんて、それこそありえないけど……。

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