平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
「非戦闘員ではあるし、ちゃんと個人情報だって守られてる」
「そう、なんですね……」
でも心配も不安も消えない。グレイソン前伯爵夫妻どころか、王子ニコラスも協力するぞとノリノリだった件がある。
そのせいか、すでに婚約の下準備まで整えられてしまっている。
相手は王侯貴族だ。新米の獣騎士団員であるリズに、何ができようか?
「先に、幼獣舎の方をみてきますね」
ふらりとしながら、リズは朝一番の日課にとりかかることにする。すぐに手紙を拝見する勇気は出なかった。
トナーたちが、団員の一員として彼女の雄姿を涙ぐみ見送った。
「みょん!」
「みゅみゅーっ!」
幼獣舎では、足音を聞き付けて幼獣たちがリズを待っていた。
扉を開けるなり愛らしくもふもふアタックされる。白いふっくらとした小さな身体に、つぶらな紫色の目だ。
「ふふっ。おはよう、みんな」
たった一目だけで、リズは大変癒されて表情がほころんだ。声をかけると、幼獣たちは丸い犬歯を覗かせて元気よく鳴いた。
リズが幼獣舎の窓を全て開ける間も、彼らは親みたいに彼女のあとをちまちまと付いて行く。
柔らかいミルクごはんを準備すると、口元をぺろりとする。
でも、以前みたいにすぐに飛びついたりはしなかった。幼獣たちは、足元をじたばたさせずに〝おすわり〟をしてその時を待つ。
「そう、なんですね……」
でも心配も不安も消えない。グレイソン前伯爵夫妻どころか、王子ニコラスも協力するぞとノリノリだった件がある。
そのせいか、すでに婚約の下準備まで整えられてしまっている。
相手は王侯貴族だ。新米の獣騎士団員であるリズに、何ができようか?
「先に、幼獣舎の方をみてきますね」
ふらりとしながら、リズは朝一番の日課にとりかかることにする。すぐに手紙を拝見する勇気は出なかった。
トナーたちが、団員の一員として彼女の雄姿を涙ぐみ見送った。
「みょん!」
「みゅみゅーっ!」
幼獣舎では、足音を聞き付けて幼獣たちがリズを待っていた。
扉を開けるなり愛らしくもふもふアタックされる。白いふっくらとした小さな身体に、つぶらな紫色の目だ。
「ふふっ。おはよう、みんな」
たった一目だけで、リズは大変癒されて表情がほころんだ。声をかけると、幼獣たちは丸い犬歯を覗かせて元気よく鳴いた。
リズが幼獣舎の窓を全て開ける間も、彼らは親みたいに彼女のあとをちまちまと付いて行く。
柔らかいミルクごはんを準備すると、口元をぺろりとする。
でも、以前みたいにすぐに飛びついたりはしなかった。幼獣たちは、足元をじたばたさせずに〝おすわり〟をしてその時を待つ。