平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
「へぇ、なるほどね。あれが最強部隊の戦闘獣ってやつなのか。どうりで大きいと思った」

まさか、獣と心の中で意思疎通を……?

緊張が高まったその時、不意に例の獣がこちらを見た。

遠目ではあるものの、目が合ったのを感じた。

「ぅえ!?」

次の瞬間、その獣が空を駆けて真っすぐ突進してきた。あまりの勢いに、背に乗っている少年の背がそる。

一瞬にして迫られ、リズは続く悲鳴を飲み込んだ。

眼前でピタリと止まった獣の、禍々しい目と真っすぐ合った。

地獄の炎のようにぎらついた奥に、紫色(バイオレット)が見えた。それは確かに白獣の特徴的な目の色をしていた。

リズの大きな赤紫色(グレープガーネット)を、獣の目が覗き込む。

僅かに口が開き、黒い霧のようなモノが吐き出された呼吸に混じっている。

《――》

その刹那、何か、獣の言葉で呟かれた気がした。

だが直後、ジェドが叫んだ声を聞いてリズは我に返った。

「カルロ!」

気付いた時には、リズは彼の腕の中に抱き締められていた。かばわれると同時に、カルロが飛び出した。

彼の爪を避けた獣が、素早く後退して空へと再浮上する。

「あっぶね……つか、指示を出して、そいつも命令に従ったってことは、あんたが獣騎士?」

まるで予想外のことだったのか、少年が前髪をかき上げながら言った。

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