シークレットベイビー 弥勒と菜摘
✴︎


夜。

同じマンションに住んでいて、晩御飯も一緒に食べてるし、一子もちゃんとみてくれるけど、弥勒とあまり会わなかった。

広い広いマンション。

菜摘は大きな一部屋を使っていて、バスルームもお手洗いも専用にあるから、会おうと思わないと結構会わない。

弥勒もリビングにいたりするけど、大抵早く寝る人みたいだ。

マンション内にはプールやらトレーニング室、シアタールーム、もあるから、そちらにいることもあるみたいだった。

たまたま一緒にいる時は、すごく自然な空気だった。

珍しくお風呂あがりに、一子を抱いて部屋から出た。ちょっとグズグズないてるし、なんとなく理由があれば弥勒に会えるかなって。

弥勒はリビングの何にもないソファーで、映画を見ていた。


「なんか困ったことある? 」


って聞かれた。
じーっと、大きな目で見られて、彼はお風呂上がりで、もともと昼間だって年がら年中いい匂いなのに、さらに超高級、こだわりの石鹸やシャンプーの男性的な香りを撒き散らして、水滴が何かの演出のように飾っていて、発光してるような⋯⋯ 。

もともと恵まれてるのに、日々鍛えた体は目のやり場に困る。


「イケメンすぎな事ぐらいですか? 」


とふざけて言ったら、


「は、なおしょうがないね、その欠点は。
我慢してくれる? 」


と優しく微笑まれた。

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