シークレットベイビー 弥勒と菜摘



ソワソワしてるからそれが一子に伝わったのか、なんだか朝から珍しく一子が泣いてばっかりだった。

いつもよく寝て、あまり泣かない子だから、余計焦った気持ちになる。


「どうしたのよ〜、一子〜
わたしも泣きたいよ〜」


弥勒、帰ってきて欲しい、そばにいて欲しい⋯⋯ 。


✴︎



弥勒の乗った飛行機が、途中で緊急着陸して点検する事になったと連絡があった。

どうしよう、

と思った。

弥勒になんかあったら。

聞きながら涙がとまらなくなって、ぐずぐず、最悪な事を考えながら、でも、そんな飛行機の事情って、無いけどあるそうだ。
事故って、突然予期せず起こるもので、整備不良や不具合が分かってれば、逆に事故は起こらないはずだ。

でも不安だった。
電話口で弥勒は、


「本当は帰ったら、話したいことがあるんだ。
だから急いで帰るね」


と言った。

行く前から、何となく弥勒は菜摘に何かを言いかけて、やっぱりやめて、って事があった。菜摘はそれに気がついていたから、やっぱりと思った。

それも、心配で辛くなった。

どんな話か全然分からなくて、でもどちらかなんだろうと思う。

このままじゃだめだ、ってだから⋯⋯ 。


弥勒は航空会社で用意されたホテルに一泊して、点検の終わった同じ!機体で、今夜には帰ってくるって。

ずっと泣いていて、ひたすら一子を抱っこして、2人で慰め合ってたんだけれど、一子の機嫌も全然なおらなくて⋯⋯ 。

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