シークレットベイビー 弥勒と菜摘
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「あっ、ちょっと待っててね」


考えにふけてたら、車はいかにも高級そうなケーキ屋の前にとめられ、弥勒がさっと運転席からおりた

「この人が父親、だよ、一子〜」

と小さな声で言ってみた。うわーって思った。
ありえなーい⋯⋯ 。

さっき車に乗る時、後ろについて歩いていて、彼はすごく背が高かった。
菜摘は彼の肩までぐらいしか身長がないぐらい。

一子を抱いていて、両手が塞がる菜摘にも、スマートに誘導して車のドアを開けてくれた。

最初、弥勒の雰囲気に驚いたけど、この人スポーツ選手とかモデルとか?
大きな手と骨張った手首、高級なちょっといかつい腕時計が見えた、これ、値段たぶん家ぐらいすると言う⋯⋯ 。
まさかこの人ホストだったらどうしよう⋯⋯ 。

こんないい匂いがして、こんなに洗ったみたいに綺麗にしていて、見た事ないようなスーツ着ていて、高っい時計していて、超高級車に乗って⋯⋯ 。

見たことないような隙のないイケメンだから、ホストなのかもしれないよ⋯⋯ 。

こんな知らない人と、一子を介してるという理由だけで結婚して家族になる。
優しい笑顔を信じたい、けど不安も押し寄せてくる⋯⋯ 。


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「着いたよ〜」

ってどこに?

なにこれ

えっ、家?


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