あの夜身ごもったら、赤ちゃんごと御曹司に溺愛されています
私は彼からもらった名刺を見て何度もため息をついた。
祖父の言う通り彼は朝倉ホールディングスの社員だった。
確認はしてないが、御曹司だということは間違い無いだろう。
——何が恋人よ
私は隣で遊んでいる柊一の頭を優しく撫でた。
あの人、私に子供がいるって知ったらきっとあんなお願いはしなかっただろう。
それより勝手に柊一を産んだことを怒るかも。
別に認知して欲しいなんて思っていないし、そのつもりはない。
それにしても……。
「目元がそっくり」
生まれた時は私にそっくりだったのに、人の顔って変わるのね。
まだ返事はしてないけど……どうしよう。
そもそも期間限定の彼女って何やるの?
名刺の裏には、手書きの地図が書いてあった。
急いで書いたのではなく、あらかじめ書いておいた感じがする。
ってことは頼みごとをするつもりで私を森に呼んだの?
一体何を考えているのだろう。
< 44 / 148 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop