【完】嘘から始まる初恋ウェディング
玄関には、見覚えのない靴が二足。
白鳥さんと帰宅をしたら、リビングの方から母の高らかな笑い声が響く。 …まだ父は帰って来ていないようだけど?
「レナちゃん!」
「げぇ!」
私の隣、立ち止まった白鳥さんは姉に気が付くと明らかに嫌そうな顔をして、直ぐに笑顔を取り繕った。
そして母と向き合って談笑する姉の隣には、懐かしい顔が。
「ルナ、久しぶりだね。」
「ほっくん……?」
「1年ぶりくらいか?元気そうで良かった。 ルナ、会いたかったよ」
立ち上がり、駆け寄って来た彼…阿久津 北斗こと’ほっくん’は私や姉の幼馴染の28歳の男性だ。
彼の父親は、阿久津フーズファクトリーという会社を経営していて、親同士が親交も深く幼い頃から仲良くしていた。
横に居た白鳥さんだけが何が何やら分からないといった感じで、私とほっくんを交互に見やる。