【完】嘘から始まる初恋ウェディング
口元を押さえると、大きな瞳に涙をいっぱい溜めてこちらを見つめる。
処女を抱きたいと思った事は今までなかった。 痛いだの騒がれちゃあ興冷めだ。
だから自分で自分がどうかしたのかと思ってしまう。 まさかこんな清純そうで重そうな女に手を出そうとしているなんて。
「んん…ん――ッ!」
「お前は分かっちゃいないと思うが、男なんて皆こんなもんだ。 気持ちがなくたって、女を平気で抱ける。
俺にどんな幻想を抱いているかは知らないけれど、お前が思っているような男じゃねぇ……」
最後までしようとは思っちゃいなかった。 これじゃあ無理やりやってんのと大して変わらない。
このお嬢様の中にある、俺への幻想を粉々にぶち壊してやりたかった。 全ての男がそうとは言わない。 けれど俺は、お前が思っているような男ではない。
お前がこの世で一番嫌いな野蛮な男に違いはないだろう。 けれども、ふっと手を緩めた時だった。
手を離した先、口からふぅっと荒い息が漏れる。 体はなおも震えたままだった。 けれども涙でぼろぼろになった顔で、ルナは俺を見て微笑んだんだ――。