【完】嘘から始まる初恋ウェディング
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その日の午前中は数時間、集中して企画書と向き合った。
こんな風にやる気がみなぎってくるのは、白鳥さんのお陰だわ。恋の力は偉大なの。
私の中に形にしたかった大好きなお菓子。 ルビーカカオを使って、ピンク色の女の子が大好きな可愛らしい商品。
パッケージもうんと可愛らしくしたい。 手に取るだけで気持ちがハッピーになるような。けれど、食べたらもっとハッピーな気持ちになるの。
自分の思い描く理想を、形にするのがこんなに楽しい作業だったなんて。
土日いっぱいを使ってじっくりと仕事に集中しようと思ったのに、お昼ご飯に母が作ってくれたサンドイッチを食べながら集中していたら仕事はあっという間に終わってしまった。
元々は自分の中にずっとあった構想で、胸に秘めていたものだ。 今度の会議に出す資料があっという間に出来上がって、その日は午後から時間を持て余す事になってしまう。
そんな午後の昼下がり、一本の電話が入る。
着信相手は、ほっくんだった。 画面を見て一瞬硬直して、ぱたりと机に画面を伏せた。