【完】嘘から始まる初恋ウェディング
ジュリエットは嬉しそうにルナの顔を覗き込み、相変わらず小生意気なロミオはガキが出来た途端再び俺へと敵意をぶつけてくるようになった。
「はぁー、少し休もう。 今お茶でも淹れる。 お前はソファーでゆっくりしておけ」
ニコニコと笑って、犬猫と戯れる純粋なお嬢様。
俺はルナの両親が住めるような豪邸はまだ買ってやれない。 だから暫くはマンション暮らし。 いやそもそも買えたとしても中古の一軒家が良い所だろう。
SIRATORIセキュリティーは思っているよりも安月給だ。ケチな親父のせいで。
好きな物を好きに買ってやることは出来ない。 勿論ハリーウィンストンのでっけーダイヤがついている婚約指輪も買ってやれない。
それでもルナは社長いわく犬小屋のこのマンションでも満足らしく、欲しい物なんて特にないというように奥ゆかしい。
ピンクダイヤに囲まれた小さなダイヤの入った三連の婚約指輪を渡したら、号泣する程喜んでくれた。
時たま少しずれているけれど、真っ直ぐで純真な所は変わらずに眩しくて、何よりも…愛しい。
子供なんて想像もつかなかった人生だ。 けれど
「あ、翔さん今お腹が動いた」
「マジで?どれどれ?!
うわあーすげぇ、感動…。
俺の子供か~…一体どんな子になるんだろうか…。
想像が着かないけど、楽しみだ。」