【完】嘘から始まる初恋ウェディング
正に現代っ子といった感じの撫子の性格は冷めきっている。
歳が離れているせいで小さい頃は「おにぃーちゃーん」とよく後ろをついて来たものだが、今やすっかり生意気になってしまったもんだ。
こちらを一切見ずに起き上がった撫子は化粧を直し始めた。 おいおい、それ以上塗ったくってどうするつもりなんだ? 今でも十分化け物だが、更に化け物になって目もあてられないぞ?
俺も親父そっくりだと言われるが、成長した撫子は母親に似てきた気がする。
高校の同級生だった親父と母親である彩芽は、20歳の時出来ちゃった結婚をした。 典型的なヤンキー同士の結婚である。
母親はとにかく気が強く、幼い頃甘やかされた記憶はない。現在は子育ても落ち着いて、友人とホストクラブに行くのが趣味だ。 …我が母親ながら、呆れる。まあ、生活が破綻する程ハマったりする訳ではないから俺には関係ないが。
撫子は馬鹿女子大に通っているが、俺は昔からそれなりに頭も良かったので、結構偏差値の高い大学を卒業している。
…しかし、性格というのはやはり遺伝するらしく、一見まともを装っているが自分の家族ながらクレイジーな連中だとは思う。