【完】嘘から始まる初恋ウェディング

父親である竜馬の元に「あなたの娘である、桜栄ルナさんのハートを盗みにいきます」という怪文書が送られたそうだ。 ルパンやコナンじゃあ、あるまいしふざけているとしか思えないのだが…。

その怪文書に竜馬は真剣に悩み、その悩みの丈を親父に相談したらしい。 あれよこれよと桜栄ルナの身辺警護が決定した。 しかし本人はそういった類の物をつけられるのを嫌うらしく、彼女には内密に話を進めなくてはいけないらしい。



…なんつー面倒くさい依頼だ。 つーか、そんなのただの悪戯じゃねぇの?! 今時ハートを盗みにいきますって…。

「アホくさい。 そんな依頼受けるかよ。 そんな馬鹿馬鹿しい話で俺の貴重な休みを潰すつもりか?
悪いが帰らせてもらう」

ソファーから立ち上がり、親父に背を向ける。

無視をしたまま事務所を出て行こうとすると「待て」と親父の低い声が響く。 ちらりと視線を動かすと、指で親父が提示した金額は、破格だった。 思わず心がぐらりと揺らぐくらいの。

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