俺が優しいと思うなよ?

「ログハウスは思うより家の手入れが大変だぞ。本当に好きな人が住むからこそ、大切にして長く住み続けることが出来る」

突然後ろから聞こえた声に、思わず口の中のご飯をごくんっと飲み込んでしまった。
「…!」
慌てて胸をドンドンと叩き、水筒のお茶をゴクゴクと飲む。「はあっ」と息を吐いて落ち着くと、成海さんに「大丈夫か?」と顔を覗き込まれる。
「だ、大丈夫です」
彼は私の返事にこくりと頷くと、再び見開きのページへ視線を移した。

「以前、社長の担当でログハウスを建てたことがある。何度も業者と打ち合わせをして苦労していたことを思い出す」
そう言って懐かしそうな目をしていた。


「でも俺は同じ玄関テラスなら、お前のデザインの方が個人的に好きだ」

彼はポツリと呟いて、自分のデスクへ戻っていく。

──私の、デザイン?そんなの…今までに描いたっけ?

思い当たらない私は首を傾げた。


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