アンチテーゼを振りかざせ
己を落ち着けるために、もう今日は晩酌を始めようかと冷蔵庫を覗いて
「そうだ、ストック無いんだ…、」
空っぽに近い色気のない中身に、項垂れる。
いつも敢えて買い出しに行くことに楽しさを見出しているのに、その習慣を恨めしくさえ思う。
というかさっき、買えば良かった。
あの男のせいで、そんなとこまで考えてなかった。
金曜日の今日。
普通なら、着替えて干物化を完了させた私が、あのコンビニへ繰り出すことが1番多い曜日だ。
チラリとスマホを確認すると、男が提示してきた時刻まで、まだまだ余裕がある。
「……いや別に、気にしてるわけじゃないけど。」
買い物に行くタイミングは、自分で決めるし。
そう思いつつ、いつもの気の抜けた服装に着替えた私は、カゴに沢山溜まったままだった衣類をおざなりなルールでネットに入れて、洗濯機へ放り込んだ。