訳あり無表情少女と一途な幼馴染 〜裏の仕事〜
ケイさんが栞から離れて目を瞑ると、ケイさんの体が赤く光り始める

「!?」

数秒後には、ケイさんがいた筈のとこに猫が

「……………、は?」

人が、猫に…なった?
呆然としてると

「蓮、桜井さんから聞いてないか?
 俺が攫われてた組織に、内通者がいるって」
「…」

必死に過去を思い出す

『そういえば、内通者なんていたのかよ』
『ん?ああ』
『だいぶ前からソイツ、奴等ん中に居るんだろ?
 よく気付かれねぇな』
『ああ、そりゃあバレねぇよ』
『? 何で』
『見た目が人間じゃねぇからだ』
『………は?』
『栞が退院して組に入った後、酒向以外にもう一人信頼出来る奴がいてな
ソイツに栞が2つの力を使える様に仕込んだんだ』
『2つの力?』
『《メタモルフォシス》動物への変身の力と《リプレイス》他の動物への憑依の力だ』
『…そんな力もあったんだな』
『動物なら警戒しない。良いアイディアだろ?』
『だな』

「!? まさか、…ケイさんが?」
「そう」

猫が赤く光り、人型に戻る
ケイさんは目を開け、唇を片方だけ上げ

「納得したか?」
「…ああ」
「よし!蓮が納得したところで、依頼の確認だ」

俺と栞はソファに促される
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