エリートな彼の好きな女 ~ウブな秘書は恋愛をしたくないのです~


結局社長室に戻ってきた私たち。
落ち着いて話せるところって、ここしか思いつかなかったんだもの…。
社長は外出中でいないし、セレブ感満載のお母様と平凡な私が外でお茶しているところはあまりにも…ね。

「紅茶が入りました」

「ありがとう。 それじゃ、頂きましょ」

ふふ。 お母様、ワクワクしてる。
本当に甘いものが好きなんだなぁ。

「んん! 美味しいわ、このタルト!」

「本当ですか? 良かったぁ。 チーズケーキも美味しいですよ。 あ、もし良ければ一口どうですか?」

「ええ〜! いいの? 嬉しい! それなら、タルトもどうぞ」

私たちはお互いのケーキを一口ずつ分け合い、ほっぺたを抑えて感嘆する。
なんて和やかな雰囲気!
なんだか嬉しいな、社長のお母様と仲良くできて。


「お母様、春希さんと似てますよね。 一緒に居ると楽しいです」

「嬉しいこと言ってくれるのね。 私も楽しいわ。 春希があなたを選んだ理由がよく分かるもの」

お母様がプラスチックのフォークを置いてティーカップを手に取る。
私は照れ笑いを浮かべた。
社長が私を選んだ。 って、ちょっと恥ずかしい。
そこでお母様がゆっくりと口を開く。
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