秘密で子育てしていたら、エリート外科医が極上パパになりました
いつの間にか私は呼吸が浅くなっていたらしい。涼晴が私の肩を撫で、緊張を解きほぐしてくれた。

深く息を吸い込むとやっと頭の中が冷静になって、なんだかすごくホッとした。

涼晴が眼鏡の医師に声をかける。

「西園寺先生の専門は循環器だっけ? 小児喘息はいける?」

「問題ありませんよ。心臓と喘息は切り離せませんから」

西園寺と呼ばれた医師は、涼しい顔で自信満々に答える。

「心臓が原因で喘息と似た症状を訴える患者も多い。きちんと切り分けして、それぞれ対応できるようにならなければ専門医だなんて名乗れませんよ」

厳しいことをドライに言い放った。柔和な見た目とは裏腹に、自負心の強いしっかりした先生のようだ。

しかし、患者やその家族には驚くほど親切で、私に話しかけるときはにっこりと微笑んでくれる。

「お子さんの名前と年齢、体重を教えてくれますか?」

しまった、晴馬の年齢が涼晴にバレてしまう。ぎくりとするけれど、ごまかして済むような状況じゃないので観念する。

「藍葉晴馬、一歳五カ月。体重は十一キロです」

「晴馬くんか。お胸をもしもしさせてね」
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