秘密で子育てしていたら、エリート外科医が極上パパになりました
きっとその通りだろう。繊細な晴馬の命をこれからひとりで支えていくのだと考えると、とても重たい。

ただでさえプレッシャーを感じていたのに、喘息という病まで加わってしまった。

今日のように発作を起こしたらどうしよう、そんな不安が胸に押し寄せてくる。

呆然としていると、涼晴が隣に椅子を持ってきて、私の肩をそっと抱いた。

「大丈夫だよ。俺も近くにいるし。不安になったら、また呼んでくれればいい」

優しく引き寄せられ、彼の胸にコツンとおでこがあたる。ずるい。弱っているときにそんな声をかけられたら、拒みたくても拒めない。

「今さら涼晴を頼るなんてできない」

「意地を張るな。晴馬くんが大事なんだろう?」

「でも、晴馬のことは……涼晴には関係のないことだし……」

晴馬と涼晴は実の親子。この問題は涼晴にとってけっして他人事ではないのだけれど、血の繋がりを打ち明けるつもりはないのでこう言うほかない。

私ひとりで責任を持って育てなくちゃならない。彼の分まで、立派に育てなければ。
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