秘密で子育てしていたら、エリート外科医が極上パパになりました
愛する人が私にくれた命という名のプレゼント。捨てられるわけがない。

口には出せず、そっと心の中でつぶやいた。

わずかな沈黙が流れる。涼晴は裏道に入り、誰もいない小さな公園に足を踏み入れた。

日中はよく晴馬と一緒に遊びに来る公園だ。ひとりきりで、しかも夜にこの場所を訪れるのは不思議な感覚だなぁと、妙に凪いだ気持ちでベンチに座った。

「茜音」

涼晴が私の隣に腰を下ろし切り出す。

「あの子は、俺の子なんだろう?」

ぴくりと肩が震えた。言い当てられ動揺したというよりは、ああ、やはりそういう結論に至ったかという落胆の気持ちのほうが大きかった。

「なぜ連絡を絶った? どうして教えてくれなかったんだ。隠す理由は?」

質問攻めにされ、小さく息を吐く。そろそろ逃げようがなくなってきた。

「……連絡を絶ったのは、別れたかったから。教えなかったのは、寄りを戻すつもりがなかったから。隠したのは、あなたの子どもだなんて今さら言わても、迷惑だろうと思ったから」

かなり辛辣なことを言ったつもりだったけれど、涼晴は怯む様子もなく反論してくる。
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