秘密で子育てしていたら、エリート外科医が極上パパになりました
初めて訪れる涼晴さんの家。ドキドキしながらリビングのドアを開けると、キッチンからいい匂いがしてきて、まさか!と蒼白になった。

「あああ! 夕食、涼晴さんも作ってたんですか!?」

鍋の中身を見て、私は絶句する。煮込みハンバーグ。私のお弁当なんかよりずっとおいしそうだ。

「そりゃあね。夕食の時間だから、作りもするよ」

涼晴さんは壁に背中をもたれて、絶望する私を眺めながら苦笑している。

「それで、茜音ちゃんはなにを作ってきてくれたの?」

涼晴さんが興味津々でこちらにやってくるけれど、私はお弁当バッグを背に隠して首をぶんぶん横に振った。

「やっぱり、なんでもないです」

「どうして? 見せてよ」

「ダメ! 絶対ダメ!」

私が作ってきたチキンソテーより、煮込みハンバーグのほうが絶対おいしいし、手が込んでいる。

私がバッグを抱き込んで丸くなると、涼晴さんがうしろから手を伸ばしてきた。

「観念して見せて」

「いや! 恥ずかしくて見せられない!」

「そんなことないよ。茜音ちゃんの手作り弁当、見たいな」

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